[FIDOアライアンス東京セミナー レポート] FIDO認定と国内で初めて開催したFIDO相互接続性試験について #fidoalliance
本記事はFIDOアライアンス東京セミナーのセッション、KDDI株式会社 商品技術部 課長補佐 松井 利樹様による「FIDO認定と国内で初めて開催したFIDO相互接続性試験について」のレポートとなります。
レポート
本セッションは、FIDOの認定プログラムである「相互運用性テスト」について、テストについての説明と、取得のフローなどについて紹介いただきました。
また、本セッションのスライドはすでに公開されています。 [slideshare id=203855288&doc=fidoioptesteventsv4final-191210014714]
FIDO Interoperability Testing(IoP)テストとは?
- 通過するとFIDO認定される
- 自社開発やソリューションとしてFIDOをビジネスにしたい場合、認定の取得が必要
- UAF、U2F、FIDO2 のテストがある
- FIDO2は認証機とサーバーのテスト
認定までの流れ
実装〜認定までの流れについての説明です。
1. まず開発にあたって、FIDOの仕様書を入手
- ここから誰でも入手可能(Download Specifications - FIDO Alliance)
- 開発はOSSも参考になる
- FIDOの差別化は認証機の認証・セキュリティ部分になる
- 何を使って生体認証するか、とか
2. Conformance Testing(Conformance Self‐Validation Testing - FIDO Alliance )
- IoP Test Eventsに参加する前に、実装がFIDOに準拠してるか確認できる
- IoP Test Eventsの二週間前までテストをパスするのが目標
- これに通れば認定までもう少し
- 誰でもフェアに受けられる
- 個人でも可能
3. IoP Test Eventsへの申込み
- 年4回実施
- なので、逃すとローンチが3ヶ月遅れる
- Asia, EU, USで行われる
- 現地参加が基本
- オンラインも可能だが、トラブル時のリカバーが大変
- NDA締結が必要
- イベントに未発表の新しい端末が持ち込まれたりするので
- 英語は片言でもなんとかなる
- 来年もできればKDDI(日本)でやりたい
- 英語が苦手な方はここで参加してくれると良いと思う
4. pre-testing
- 本番と同じ条件でテストする
- サーバーと認証機で試験が分かれていて、それぞれの製品と接続試験をする
- テスト方法はFIDO Allianceの担当から
- 8-10の製品で検証
- FireFox、Edge、Chromeで動作確認しておくことを推奨
5. IoP Test Events
- 認証機の参加者がeventsに参加してるサーバーに対してpre-testingと同じテストをやる
- 問題がある場合切り分けて、その場で確認・修正する
- なので、エンジニアの出席が必須
KDDIで行われたイベントの紹介(2019/11/11-13)
KDDIで2019年11月にIoP Test Eventsを行いました。 日本での開催は初めてで、14社が参加したとのこと。
KDDI Productsについて
KDDIの製品についての紹介もありました。
- iPhoneをFIDO2の認証機として、BLE経由で利用できるFIDO認定製品を開発
- アプリをインストールするとiPhoneがFIDO2のセキュリティキーとして使える
SecurityCertificatin
認証機については、Functional Testの後別途セキュリティ認証のテストがあるとのことです。 (参考)Certified Authenticator Levels - FIDO Alliance
- Functional Testの後、認証機だけSecurity Certification Testがある
- L2以上のCertificationを取得する場合、外部機関の審査がある
費用について
- テスト自体は無料
- 受かったら一度だけ認定料を1回払えば良い
- FIDOメンバーであれば50万円、そうでない場合65万円
まとめ
- FIDO Interoperability Testing(IoP)テストは、FIDO認定を取得するためのテスト
- 自社開発やソリューションとしてFIDOをビジネスにしたい場合、認定の取得が必要
- 誰でも受けられる
- 実装後は、以下の流れでテストをうける
- Conformance Testing(事前に仕様検証できるテスト)
- pre-testing(本番と同様の事前テスト)
- IoP Test Events(認証機の参加者とサーバーの参加者で、各製品を相互に検証)
- 2019年11月に行われたKDDIでのIoP Test Eventsは初めての日本開催
- テストを受ける事自体は無料で、認定はFIDOメンバーであれば50万円、そうでない場合65万円